NPO法人 文化財保存技術ネットワーク・ユアブレーンは、平成28年6月3日をもって正式にスタートしました。 わたしたちは、暮らしの中でさまざまに文化財に触れることがあります。それぞれの時代の自然や風景、街並みや生活基盤に直接結び付いた生業や信仰などが浮かび、さらに好奇心がかき立てられたときには歴史文化全般まで想いを馳せることがあります。 わが国が近代化の道を歩んできた明治以降、そんな文化財を適切に保存し、後世にまで守り伝えていくことが重要だとの認識が広まり、それを支えるための調査研究や技術大系が必要とされています。 文化財の一例として、山梨には「甲府城跡」があります。平成になってから、さまざまな技術を駆使して400年の歴史を誇る文化財石垣を修理し、伝統的な工法で失われていた櫓や門などの建造物を復元、それらの今日的な意義を問う普及活用などが進められてきています。 この甲府城跡の文化財石垣の修理等に携わった仲間が、あらためて調査を深め、技術を磨き、ネットワークの力で、城郭やそれ以外の文化財の保全に取り組もうとの総意で結集したものです。